生成AIエージェントという言葉を聞いたことはありませんか?
なかには「生成AIは分かるけど、生成AIエージェントが何を指しているのか分からない」という方も大勢いらっしゃいますよね。
そこで今回の記事では、生成AIエージェントとは何か?また生成AIに比べてどのように違うのかも解説していきます。
項目 | 特徴(違い) |
---|---|
生成AIエージェント | 執事ロボット(自分から動く存在) |
生成AI | 物知り博士(自分から質問しないと動かない) |
より詳しく結論を知りたい方は、こちらからお読みください。
生成AIエージェントとは?

生成AIエージェントを噛み砕いて説明すると、目的を伝えるだけで何でもやってくれる執事ロボットのような存在です。
お願いしたい仕事内容を生成AIエージェントに伝えるだけで、生成AIエージェント自身がその仕事を終わらせるための方法や段取りを考えて、その仕事を終わらせてくれます。
計画→実行→改善のプロセスを生成AIエージェント自身が回してくれるので、人の負担が格段に減るでしょう。
例えば、「⚫︎⚫︎に旅行に行きたいから準備して」と言うだけで、下記の項目を自分でやってくれるのです。
- 旅行の日程を確認する
- 航空券・新幹線などのチケットや、ホテルなどを調べて予約してくれる
- 現地で必要な情報や事柄を把握・管理できる
では、生成AIエージェントは生成AIとどのように違うのでしょうか?
次の項目では、生成AIについて詳しく紹介します。
生成AIとは?

生成AIとは、大量のデータを学習した内容をもとに、どのような質問や要望にも答えてくれる物知り先生みたいなものです。
主に文章・画像・音声・動画・プログラムなど、人が長い時間をかけて勉強して研鑽してきた内容を、生成AIは短時間で出力してくれます。
生成AIの中で、特に有名なのがChatGPTではないでしょうか?
なぜそのようなことができるのかというと、前述したように、インターネットにある膨大な数のデータを生成AIに取り込んでいるからです。
あらゆるパターンを理解し、予測して生成することにも優れています。
最近では、記事作成にChatGPTを使ったり、画像生成にMidjourneyを使ったりする人も増えてきましたよね。
そのため、生成AIは2023年ごろから徐々に、多くの人々に認知されてきています。
次は、生成AIエージェントとの違いについて解説します。
生成AIエージェントと生成AIの違い
生成AIエージェントと生成AIの違いは、自分から動く存在になっているのか、言わないと動かない存在になっているのかです。
前述したように、生成AIエージェントは「執事ロボット」です。
例えば「生成AIと生成AIエージェントの違いに関するブログ記事を作って」と言えば、下記のことをしてくれます。
- 検索キーワードの調査
- 記事構成の作成
- 本文のライティング
- 記事のサムネイルや記事に挿入する画像の作成
- タグ付けや記事の予約投稿
このように、自分で考えて動いてくれるのが特徴です。
その一方で、生成AIは「質問しないと答えてくれない先生」です。
人間側からある程度考えて、以下のように質問しないと答えてくれません。
- 「生成AIと生成AIエージェントの違いに関するブログ記事を作りたいから、まずは検索キーワードを調査してください。」
- 「生成AIと生成AIエージェントの違いに関するブログ記事を作りたいです。なので、SEOに強い記事の構成案を教えてください。」
- 「生成AIと生成AIエージェントの違いに関するブログ記事を執筆してください。(大幅なリライトが必要)」
また、下記の項目については、自分で行う必要があります。
- 記事に使う画像作成(個人的に生成AIを使うより、無料素材+Canvaで編集した方が早い場合がある。)
- タグ付けや記事の予約投稿は手動になる。
したがって、生成AIと生成AIエージェントを使うのでは、手間暇が大きく異なるでしょう。
ただ、生成AIエージェントの利用にも問題点があります。
次の項目では、その点について説明していきます。
生成AIエージェントの問題点
生成AIエージェントの問題点は、下記の通りです。
- 間違った内容で作業を進めることがある
- 会社内の機密データが外部に漏れる可能性がある
- 悪用されるリスクがある
まずは、間違った内容で作業を進めることがあることについて解説します。
間違った内容で作業を進めることがある
例えば、生成AIエージェントに「夜景がキレイなレストランを予約して」とお願いしたとしましょう。
そこで、生成AIエージェントが下記のことを行います。
- 夜景がキレイなレストランを検索
- 最初にヒットした店舗に空席があるか問い合わせる
- 空いていたら予約→「予約したよ」と確認メールを生成して送信する
この行程の中で情報が正しく処理されなかった場合「同じ店だけど支店名が違う」「同じ名前だけど、夜景が見えない違うお店を予約してしまう」などの事案が発生してしまう恐れがあります。
次は、「会社内の機密データが外部に漏れる可能性がある」という項目について説明します。
会社内の機密データが外部に漏れる可能性がある
例えば、生成AIエージェントに「この機密情報が入っている提案書を英訳して、社内チャットに共有してください」とお願いした場合、下記の項目のように行程が進みます。
- AIエージェントが提案書のデータを全て読み込む
- そのままAPIサーバーにデータが送信されて翻訳される
- AIエージェントが翻訳文を受け取って、社内チャットに投稿してくれる
この行程で問題になるのが、提案書のデータがAPIサーバーに一時保存されることです。
一時保存されることで、APIサーバーを攻撃された時に情報が流出したり、APIサーバーのアクセス権限を持つ外部の方に持ち出されたりするリスクがあります。
次は、生成AIエージェントを悪用されるリスクについて解説していきます。
悪用されるリスクがある
生成AIエージェントの精度が増すことによって、下記の被害に遭う可能性があります。
- 詐欺メールを作成して大量送信→情報弱者の方が被害に遭う
- フィッシングサイト作成→インスタやYouTubeなどに広告設置→多くの方が被害に遭う
そのため、生成AIエージェントが登場した時は、このような負の側面もあることもアンテナを立てないといけません。
次は、この記事のまとめです。
まとめ
生成AIエージェントと生成AIの違いは、下記の通りです。
項目 | 特徴(違い) |
---|---|
生成AIエージェント | 執事ロボット(自分から動く存在) |
生成AI | 物知り博士(自分から質問しないと動かない) |
実際に生成AIエージェントを使うことによって、生成AIを使う以上の時間短縮が見込めます。
ただし、生成AIエージェントには、下記の注意点があります。
- 間違った内容で作業を進める可能性がある
- 会社内の機密データが外部に漏れる可能性がある
- 悪用されるリスクがある
生成AI同様にハルシネーションが起こるので、生成AIエージェントが行う作業内容にも逐一のチェックが必要です。
それでも、これまでの仕事内容や作業内容が大幅に進むので、生成AIエージェントは生成AIに比べて、公私ともに欠かせないパートナーになるでしょう。
コメント